2016年2月15日月曜日

雛人形と沈丁花

節分が過ぎると次の年中行事は、五節供のひとつ「桃の節句」です。
女の子の健やかな成長を願うひな祭りとして親しまれていますが、
もともとは春を寿ぎ、無病息災を願う厄祓いの行事だったそう。
そうは言っても、かわいい女の子がおめかしして集まってお祝いをする、
そんな風景がやはり桃の節句のイメージですね。

私は子供のころに雛人形と綺麗な晴れ着を持っていませんでした。
ご近所にお呼ばれしては、なんだかちょっと羨ましい・・・。
そんなわけで、大人になってから小さな内裏雛を自分で買いました。
陶器の男女一対の雛人形は、高価なものではないですが、お気に入りです。
毎年節分が終わると「そうだそうだお雛様」と箱から出して、花と一緒に飾ります。


大好きな沈丁花を一緒に

内裏雛は小さいので花木の方が大きくなりますが、
木の下で仲良くいるような姿が微笑ましくて、ほのぼのと自己満足に。
外出から戻ったら、沈丁花の香りも満ちていて、
ちょっとした設えで、こんなに幸せな気分になれるのも
ずいぶん得な性格だと我ながら感心しています。

先日横浜の三渓園に行ったおりに、古民家に古い雛人形が飾られていました。
大切に長い時を刻んだ段飾りもまた素敵ですね。



上のはなぜお雛様が右なのかなぁ?


日本の行事、ささやかでも楽しんでみてください。
季節が、自然が、近くにやってきますよ!

大人とて乙女ゴコロやひな祭り  笑




2016年2月3日水曜日

立春ですね

この冬は暖冬というスタートでしたが、寒の入りからは寒い寒い冬になりました。
2月に入り節分を迎え、明日は立春、暦には春がやってきます。
とは言え、実際はもうひと月は寒さを我慢する時期でもありますね。

先だっての日曜に、俳句教室で北鎌倉に吟行に行ってきました。
冬の終わりの頃の季語に「春隣」というのがあります。
「春まぢか」「日脚 伸ぶ」なども同じように春の予感を感じる季語です。
希望のような言葉で素敵だな〜と思い、
明月院の本堂で見た、火鉢に乗せられた鉄瓶で一句詠みました。
そして家では、見た景色、感じた気持ちを生けてみようと、
愛用の鉄瓶にほころんできた白文字の枝を生けました。


山採りの白文字、萌黄色の花が咲いてきました

愛用の鉄瓶


普段はお湯を沸かして、お茶を飲むために愛用しています。
熱効率が良く、すぐに沸いてくれるし、鉄分もとれるとか。
なによりもお湯がまろ味をおび、どんなお茶も美味しくしてくれます。
そして気分も上がる鉄瓶は、私のおすすめ道具アイテムでも。
私はこんな風に「暮らしの道具」によく花を生けています。
みなさんも良かったらやってみてください。
植物のある暮らしが手軽に、身近になりますよ!


明月院の鉄瓶

鉄瓶にかざす手の先春まぢか   綾